フェレットは噛む動物だとよく言われたりしますし、噛み癖に悩む飼い主さんも多いかと思います。でも安心してください。噛み癖は正しいやり方で根気よくしつければ直ります。
生まれたファームや育った環境・性格などにより、噛み癖の多い、少ないは個体差がありますが、根気よくしつけを行うことでほとんどの噛み癖は良くなります。
仲良く暮らすためには噛み癖を直して、お互い気持ちよく暮らしたいものですね。
- フェレットが噛む理由
- 噛み癖を直すしつけを始める時期とそのやり方
なぜ噛むの?噛む理由を知ろう。
噛み癖を直すうえで一番大切なのはなぜ噛むのか、きちんと理由を知ることです。なぜ噛むのかがわかれば、より効果的な対処ができます。
「噛む」と言ってもその理由は様々。なにも攻撃的なものばかりではありません。何かしらのフェレットちゃんからのメッセージだと考えましょう。
恐怖・不安・驚き
とても怖かったり不安な状況で噛むことがあります。また、人間との信頼関係がない時など急に触られてびっくりしてとっさに噛んでしまうことも多いです。そんなときは噛まれるとかなり痛いので注意してください。攻撃的な噛みつき、というよりも不安で怖くて噛んでしまうということを覚えておいてあげてください。
歯の生え変わり
生まれて6~8週くらいの乳歯から永久歯への生え変わりの時期によく噛むようになることがあります。歯の生え変わりはむずがゆく、いろいろなものを噛んでいるうちに人間も噛んでしまうようです。生え変われば落ち着きますので大きな心配はいりません。
体調が悪い
体調不良やケガで体が痛く、触られるのを嫌がり、噛むことがあります。今までかまなかったのに突然噛むようになるなどしたときはこれが原因のこともあるので、様子がおかしければすぐに病院に連れて行ってあげてください。
遊んでいる・気を引きたい
じゃれているつもりで噛んだり、気を引きたくて、遊んでほしくて噛むこともあります。この場合はきちんとしつけることが必要です。「噛む」=「遊び」ではない。ということをきちんと教えてあげましょう。ただ、根底には「遊んでほしい」「気を引きたい」という気持ちもあるので、日ごろからよく遊んであげ、フェレットに寂しい気持ちや一緒にいたいという気持ちを満足させてあげるようかわいがってあげてください。
おもちゃと勘違い
特にベビーちゃんによくあります。指先や足などを動くおもちゃと勘違いしているケースです。フェレットはおもちゃを噛んだり引っ張ったりするので、人の手足もそう思ってしまうのです。この場合もきちんとしるけることが大切です。手足はおもちゃではなく、人間の体の一部なので噛んではいけないと教えましょう。
いつからしつければいいか
ではいつからしつけを開始すればいいか。それは思い立ったとき、です。しつけは一貫性が何よりも大切です。今まで怒られなかったのに、急に怒られるようになるとフェレットも混乱してしまい、どうしてよいかわからなくなってしまいます。
ですので、噛み癖があるな、と思ったらすぐに開始するのをお勧めします。ただ、お迎えしてすぐに行うと、人間=怖いもの。新しおうちは怖いところ。と思ってしまう場合があるので1週間ほどたってからの方が良いです。
噛み癖はなおせる!噛んだ時のしつけのやりかた
では噛まれたときにどうしたらよいか。必ずその場ですぐ叱りましょう。時間がたって怒ってもフェレットはなんで怒られているのかわかりません。噛まれていたいかとは思いますが、その場でしっかりと叱ることが大切です。
噛むと嫌なことが起きる。としっかりと認識させることでだんだんといけないことだと認識させます。方法はいくつかあるので飼い主さんとフェレットちゃんに合ったもので試してみてください。
【オススメ!】首の後ろをもって大きな声で「ダメ」と叱る
保定をするように首の後ろをつかんでややそらすように持つと、噛んでいるものを離します。そのうえでフェレットの目をしっかり見てダメ!と毅然とした口調で叱りましょう。
効果がない場合はネチネチとフェレットが嫌がっても離さず叱ることも効果的です。
噛まれたときに手を引くと逆にけがをすることがあるので首の後ろを持つか、逆に手を押し込むと離したりします。
噛んだらすぐにケージに隔離
ダメと叱ってもなかなか効果がない時は、「ダメ!」と叱った後に罰としてケージにしまってあそび終了。5~10分ほど隔離。という方法もあります。ただ、その時に普段使っているケージに入れると、入りたいときに噛むという逆の効果になってしまうこともありますので、できれば移動用のキャリーなど普段と違うケージ入れるのが理想的です。
隔離中はどんなに「出して」と言っても完全に無視。目を合わせてはいけません。「遊びたいのにしまわれちゃった。噛むとあそびが終わっちゃう」と認識させましょう。隔離時間が長すぎると単なるお昼寝タイムになってしまうので、5~10分程度が効果的です。
口を開けたときにほっぺをギューッと押す
「ダメ!」と叱った後、保定はせずに、フェレットのわきの下をもって体を支え、頭の後ろから人差し指と親指でほっぺのえくぼの部分をむぎゅーと押します。フェレットの口が開いたら成功。30秒ほどそのままネチネチ説教します。
喉の奥に指を突っ込む
「ダメ!」と叱った後、保定はせずに、フェレットのわきの下をもって体を支え、そのまま噛まれた指を喉の奥に突っ込み、30秒ほどそのままネチネチ説教します。フェレットにとって非常に苦しいので効果はありますが、そのまま指をかまれる可能性もあるのでお互い我慢が必要な怒り方です(苦笑
ちなみに管理人はほかのやり方をしてもなかなか治らなかったのでこれで直しました。
その他 グッズを使う
家具やコードなど、噛んではいけないものを噛んでしまうときは市販のグッズを使用するのも便利です。なめると苦い味のするスプレーや嫌いなにおいのするスプレーなども売っているので活用するのもいいですね。
管理人の家はお迎え当初は決行コードをかじっちゃってたのでビターアップルで矯正しました。
しつけの際にこれはやっちゃダメ!
鼻をデコピンするという方法もよく聞きますが、それは効果のある子もいるのですが、逆効果になってさらに噛むようになる子もいるので注意してください。やりすぎると鼻の毛細血管が切れたり、けがをする場合もあるのでハナピンは行わないようにしてください。また、同様の理由で水をかけたり、叩いたりなどもNGです。飼い主さんとの信頼関係が悪くなりますので、あくまでしつけは愛をもって行うようにしてください。
また、噛むのをやめさせるためにおやつを与えるのもNGです。気をそらすためにおやつを与える人もいますが、そうすると、「噛めばおやつをもらえる。」と覚えてしまうので絶対にやめた方が良いです。
噛み癖のしつけだけではありませんが、しつけ中にフェレットの名前を呼ぶのも避けるようにしましょう。自分の名前を覚えきらないうちに、怒られている際に名前を呼ばれると、「名前」=「怒られるから嫌なもの」と覚えてしまうことがあります。せっかく付けた大切な名前ですから大事にしましょう。
- フェレットが噛むのにも理由がある。何で噛んくるのか考えよう
- しつけの開始は思い立ったらすぐ実行。ただ、お迎えしてから1週間は様子見。
- 噛まれたらその場ですぐに叱ること。「人間を噛む」=「嫌なことが起こる」としっかり認識させる
- ハナピンや暴力は飼い主さんとの信頼関係を壊すので行わない。